初心者におすすめのプログラミング言語は? 学びやすさと将来性で選ぶ6選

2025年4月15日火曜日

勉強法

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プログラミングについて学び始める際、まず最初に決めなければならないのは「どのプログラミング言語を学ぶのか?」ということ。
しかし初心者や未経験者ではどのプログラミング言語がどんなものかイメージがつかめず、どれから始めたらいいのかわからない、と言うことに陥りがちです。
そんな方のために、まず最初に学ぶのによい言語を6種厳選してまとめました。
ご自身に合った言語選びの参考にしてください。


初心者におすすめのプログラミング言語とは?

今回ご紹介するのは、大きく分けて以下の2分類です。

未経験からの転職など、即戦力も視野に入るプログラミング言語

特に転職市場などで強いニーズがあり、かつ入門の敷居も高くない言語、という基準で選んだものです。
PythonJavaScriptPHPRubyの4つです。


初心者でも入門しやすく、実務に役立つプログラミング言語

上記の言語より更に学習がやさしく、業務効率化などで幅広い実務に役立つ言語、という基準で選んだものです。
OfficeVBAGoogle Apps Script(GAS)の2つです。

以上の合計6種のプログラミング言語を、順を追ってご紹介していきます。


大企業から最新分野まで広く活躍する言語「Python」

Pythonは、幅広い分野で活用されているプログラミング言語です。
YouTubeやInstagram、Dropboxなど、多くの世界的に有名な有名サービスがPythonによって開発されています。
人工知能やデータ解析といった分野にも強く、さまざまな最先端の分野でも、Python技術者が活躍しています。

このように数々の目覚ましい技術の礎となっている言語なのですが、その学習難度は比較的低めです。
Pythonの構文は自然な英文に近いもので、記号の使用も少なく直感的です。そのため、プログラムコードに慣れていない初心者でも、文の意味を理解しやすくなっています。
また、開発を手助けするライブラリなどが充実しているのも魅力。
例えばWebアプリの開発にはDjangoFlaskといったフレームワークが活用されます。Djangoはユーザー認証機能や管理画面などがあらかじめ備わっており、効率よく本格的なサービスを作れます。一方、Flaskはより軽量で自由度が高く、小規模なアプリや学習用途に向いています。
他にも、WebサービスにAPI機能を搭載する事に特化したFastAPIなどを始め、様々なニーズに応えるフレームワークが提供されてています。

転職と言いう観点でも、Pythonエンジニアは高い評価を受けています。
上記のように人工知能開発やデータサイエンス分野で特に需要が高まっていますが、その他にも、Web開発、アプリ開発など、様々な分野・業種で広く求められている技術です。
将来性が高くキャリアプランの選択肢を増やしてくれるのも、この言語を学ぶメリットと言えます。


Web開発の基本となる言語「JavaScript」

JavaScriptは、Webブラウザ上で動くプログラミング言語です。
主にWebサイトに動的な機能を追加するために使われるもので、企業のWebサービスから個人運営のWebサイトまで、広く利用されています。

特徴としてはその実装方法で、htmlの文書に埋め込む形で(またはhtml内でJavaScriptファイルを読み込んで)実装します。
極端に言えば、html上にボタンを作り、紐づけたコードを2,3行書くだけでも動くものが作れるため、最初の一歩を踏み出すハードルが非常に低い言語です。
実行する際もhtmlファイルをブラウザで開くだけで可能です。迅速な実行で、スムーズに制作とテスト、振り返りを繰り返す事ができるのも、初心者の学習においての利点です。
その分htmlやcssなどのWeb制作の知識もある程度関わってきますので、あわせて学んでいくとよいでしょう。

注意点としては、ファイルの読み書きなど一部の制限がある事です、これはJavaScriptの埋め込まれたサイトを開いた際に、勝手にユーザーのローカルファイルを操作できると問題があるという安全上の配慮のためです。
Node.jsという実行環境を利用すれば、これらの機能も問題のない範囲で利用する事ができます。

JavaScriptはブラウザ上で動くフロントエンドはもちろん、上記のNode.jsを利用してサーバー側のバックエンド開発にも利用されるため、Web開発者に広く求められる技術です。
実際のWeb制作現場で直結するスキルとして、企業からのニーズも非常に高く、未経験者からの転職で強力な武器になってくれるでしょう。


サーバーなど、WEBの裏側で使われる言語「PHP」

PHPは、JavaScriptと並んで長年にわたりWeb開発の現場で利用され続けているプログラミング言語です。
代表的な活用例を挙げると、ブログサービスなどの実装によく利用されているWordPressがこのPHPで開発されています。
JavaScriptは前セクションの通り、主にフロントエンド(ブラウザ上で動作するもの)で利用されているものですが、PHPはバックエンド(サーバー上で動かすもの)の開発専門の言語です。

PHPの構文はhtmlのマークアップタグに近い形式をしていて、プログラムの中にHTMLの記述を埋め込めるのが特徴です。
サーバーがPHPのプログラムを実行すると、この埋め込まれたhtml構文とプログラムで処理されたデータが組み合わされてページが生成され、ブラウザ上に表示されるという仕組みになっています。
この構造のため、HTMLとプログラムコードが混在しやすく、複雑なシステムを組むときには読みにくくもなりうるという難点はあります。学習を進める上で、フレームワークなどを使ってコードを整理する方法も学ぶと、より分かりやすいコードを書くのに役立つでしょう。

PHPエンジニアは多くのWebサービス提供会社や企業で求められており、安定した求人が存在します。
JavaScripともども、Web方面での開発に興味がある人にとって、転職等に役立つ魅力的な選択肢といえます。


日本生まれのプログラミング言語「Ruby」

Ruby日本人の開発したプログラミング言語です。
多くのプログラミング言語は開発元が海外のため、技術情報、特に公式からのサポート情報などは英語になりがちですが、Rubyはすべて日本語であるのが学習の上の大きな利点です。

自然で直感的に記述できることを目指して設計されたため、非常にシンプルで読みやすい文法を持つのも特徴です。柔軟なコード記述が可能であり、迅速な開発に適しています。
フレームワークなども豊富に用意されていますが、特によく利用されているのがRuby on RailsというWebフレームワーク。これはWeb開発を効率化するために設計されており、データベースとの連携やユーザー管理など、Webアプリに必要な機能があらかじめ備わっているのが特徴です。コードの記述量少なくすむため、初心者でも本格的なWebアプリ制作を視野に入れることができます。

転職市場においても、国内ではPythonなどに次ぐ需要があります。
特に「Ruby on Rails」を利用したWeb開発は、Webサービスを提供するスタートアップ企業や中小企業などに求められており、これらの制作スキルを持っておくと有利に働くでしょう。


初心者でも手軽に始められ、実務に役立つ「OfficeVBA」

VBAは、Microsoft Officeに標準搭載されている、いわゆるマクロの機能です。
マクロと言っても単に操作を自動化するだけではありません。自分でコーディングする事でファイルの読み書きやデータベースのアクセスといった高度な処理を行う事もでき、Officeの機能にとらわれない色々な活用方法があります。
特にExcelVBAは、データを処理して表形式で表示するといった機能を画面を制作せずに(Excelシートを表示画面代わりにして)作れるため、簡単なツールをさっと作りたいという時に重宝します。

Officeアプリケーションがインストールされているだけで利用でき、簡単な自動化であれば「マクロの記録」を行うだけでサンプルコードを用意できるという手軽さが利点
Officeと直結しているため、日々の実務の助っ人として活かしやすいのもポイントです。

例えば日々の業務において「この作業を何度も繰り返すの面倒だな」「このファイルの中身整理一覧にして見れると便利だな」といった時に、ちょっとしたツールを作る事で能率をアップする事ができます。
これは本格的なシステム開発から日々の事務にまで広く活用できるスキルなので、より複雑な技術を学ぶ前の足掛かりとしても有効です。


クラウド上で開発できる言語「Google Apps Script (GAS)」

Google Apps Script (GAS)は、Googleサービス上で利用できるプログラミング言語および開発環境です。
環境がクラウド上に存在するため、Googleアカウントでログインするだけでプロジェクトの作成からコーディング、実行まで行う事ができます。作成したプログラムやその中で利用する画像などのデータの置き場は、Gドライブを利用します。

GASの機能的な特徴としては、JavaScriptに似た文法と、他のGoogleクラウドサービスを利用するための機能が標準で備わっている事です。
例えばGoogleスプレッドシートは、OfficeVBAと同様にGASスクリプトを直接埋め込んで欲しい機能を追加できる仕様を備えています。また、Gドライブのファイルを読み書きする、Gメールの受信メールを一括チェックする、と言った処理も、GAS標準のオブジェクトを利用するだけで作れます。
もちろん他のWebサイトに作用するような機能も備えているので、Google以外のAPIを利用したり、Web上の情報を取って来たりなども可能です。

また、標準で繰り返し機能を搭載しているため、簡単な設定をするだけでGoogleのサーバー側で実行を続けて貰う事もできます。例えばGメールを定期的にチェックして、特定条件に合うメールが来たらSlackにメッセージを送る、といった活用方法が見込めます。

ローカルの作業で役立つVBAにあわせて、クラウド自動化に役立つGASを利用する事で、より実務の効率化を図ることができます。


まとめ

初心者&未経験者向けの最初に学ぶのにおすすめのものとして、計6つのプログラミング言語をご紹介してきましたが、これがいいというものは見つかりましたでしょうか。
各言語は、独自の特徴や得意分野があり、それぞれごとの活用方法や、キャリアへの活かし方があります。
自分の興味分野や、キャリアプランに活かせる言語を選んでみてくださいね。